第 51 卦 · 震為雷
震 · Zhèn
彖辞
震は亨る。震来たりて虩虩たり、笑言啞啞たり。震百里を驚かすも、匕鬯を喪わず。——雷が突然轟く時です。初めは怯えますが、やがて笑い声が戻ります。百里を驚かす衝撃の中でも、祭りの匙と酒をこぼさない落ち着きが求められます。
象辞
象に曰く、洊りに雷なるは震なり。君子以て恐懼して修省す。——雷が重なって鳴り渡る姿です。君子はこれを見て、恐れおののきながら自分を省み、正すべきところを正します。驚きを、目覚めのために使うのです。
解説
何かが前触れなく打ち当たったか、これから当たろうとしています。この卦はそれが心地よいとは言いませんが、衝撃は破滅ではないと強く告げます。雷は人を怯えさせ、そして大気を澄ませます。あとには笑いがあります。問題はただ一つ、すべてが揺れる間に自分を手放さずにいられるかどうかです。最初の数瞬に失ったものを慌てて取り戻そうとしないでください。それらは七日のうちに自分から戻ると辞は約束しています。かわりに、驚きに本来の仕事をさせてください。それはあなたを目覚めさせ、いつになく正直に自分の暮らしを検分させることです。何を先延ばしにしていましたか。衝撃は、すでに知っていた何を明るみに出しましたか。よく見えている今のうちに、それを扱ってください。
恋愛
予想外の出来事や打ち明け話が関係を揺らします。反応はゆっくりに。最初の衝撃の中で永続的な決断をせず、失われたように見えるものを追いかけないでください。今日の言葉より、これから数週間の誠実さのほうが大切です。
仕事
組織の改編、顧客の喪失、方針の急変など、突然の混乱が起こります。落ち着いて姿を見せ続け、慌てた決断を避け、皆が散る中で手を動かし続ける人でいてください。揺れが露わにした弱点を、元に戻すのではなく直しましょう。
アドバイス
衝撃に流されるのではなく目覚めるために使い、手元を震わせないでください。
爻辞
初九、震来たりて虩虩たり、後に笑言啞啞たり、吉なり。——最初の驚きは強烈ですが早く過ぎ、あとには前より良くなった状況が見つかります。ここでの恐れは災難ではなく、役に立つ教師です。
六二、震来たりて厲うし。億ぱい貝を喪い、九陵に躋る。逐う勿かれ、七日にして得ん。——危険が迫るので高みへ避けてください。失ったものは追わないこと。安全な場所に退いていれば、それらは自分の時間で戻ってきます。
六三、震蘇蘇たり。震して行けば眚無し。——落ち着かず、足元が定まりません。ここでの薬は動くことです。麻痺したままでいるより、何か役に立つことをすれば、災いは避けられます。
九四、震して遂に泥む。——弱い力に挟まれた柔らかい地面にはまり込み、この場面に立ち上がることができません。今は本当に動けない時だと認めて、泥の中でもがくのをやめてください。
六五、震往来して厲うし。億ぱい喪う無く、事有り。——揺れが繰り返し、危うさは続きますが、失われるものはありません。中庸を守り、目の前の務めを果たしてください。震えたまま無傷でいられます。
上六、震索索たり、視ること矍矍たり、征けば凶なり。震其の躬に于いてせず、其の隣に于いてす、咎無し。婚媾言有り。——揺れが隣に落ちて自分には及ばないなら咎はありません。今は進まないことです。