第 64 卦 · 火水未済
未 · Wèi Jì
彖辞
未済は亨る。小狐汔んど済らんとして、其の尾を濡らす。利ろしき攸無し。——まだ渡り終えていない時です。道は通じますが、子狐は向こう岸の手前で気を緩め、尾を濡らします。最後の数歩こそ危ういのです。
象辞
象に曰く、火の水の上に在るは未済なり。君子以て慎みて物を辨え方に居らしむ。——火は上へ、水は下へ向かい、まだ噛み合っていない姿です。君子はこれにならい、慎重に物事を見分け、それぞれをふさわしい場所に置き直します。
解説
あなたは何かの終わり近くにいて、まだ渡り切っていません。必要なものはそろっているのに、何一つ確定していない。そして最後の一区間こそ、多くの渡河が失敗する場所です。卦辞の子狐は完璧な警告です。向こう岸まであと少しというところで自信が出て、最後の数歩で尾を濡らしてしまう。ですから始めに持っていた規律を保ってください。よく点検し、進む前にものごとを然るべき順に置き直し、早く祝わないことです。爻辞は、才気ではなく着実さによって最後には成る、長く辛抱強い努力を描きます。これが易の最後の卦であることから、この終わり方はわざと開かれています。完成は決して最終ではなく、あらゆる到着は次の渡河の始まりです。それが慎重さの理由であり、同時に希望の理由でもあります。
恋愛
本当の理解や新しい段階に近づいていますが、まだ確かなものではありません。初めの頃と同じ努力を続けてください。何も決着したと思い込まず、焦りで最後の一区間を台無しにしないことです。
仕事
案件はもう少しで仕上がります。最後の細部に当たり、前提を検証し、早く勝利を宣言したい衝動を抑えてください。残りを然るべき順に並べ、速度を一定に保てば、完成したときにそれは崩れません。
アドバイス
最後の一区間を、最初と同じ丁寧さで仕上げ、尾を濡らさないでください。
爻辞
初六、其の尾を濡らす、吝なり。——渡り方も分からないうちに飛び出せば、出だしで濡れて恥をかきます。入る前に水の深さを測ってください。
九二、其の輪を曳く、貞しくして吉なり。——意欲も力もあるのに、あえて自分を抑えます。ここでの自制は強さであり、動くべき時のために自分を保つ方法です。
六三、未だ済らず、征けば凶なり。大川を渉るに利ろし。——力ずくで押し切る余力はありませんが、ふさわしい仲間を得れば大きな渡河は今でも可能です。一人で進まないことです。
九四、貞しくして吉、悔い亡ぶ。震いて用て鬼方を伐つ。三年にして大国に賞せらるること有り。——長い期間にわたる粘り強い努力が、ついに十分に報われます。時間の尺度を忘れないでください。
六五、貞しくして吉、悔い無し。君子の光あり、孚有り、吉なり。——内側の澄み方が誰の目にも見えるようになりました。その本物らしさこそが、この仕事を最後まで運びます。
上九、孚有りて酒を飲むに于いてす、咎無し。其の首を濡らせば、孚有るも是を失う。——達成を正直に祝ってよいのですが、祝いが不注意に変わる手前で止めてください。頭まで濡らせば、得た信も失います。