第 28 卦 · 沢風大過

大過 · Dà Guò

過重危機非常手段独立
1
2
3
4
5
6

彖辞

大過は棟橈む。往く攸あるに利ろし、亨る。——屋根の棟木がたわむほど、中央に重さが集まっています。危うい状態ですが、動いてよいと告げています。非常時には、非常のやり方が許されます。

象辞

沢、木を滅するは大過なり。君子以て独立して懼れず、世を遯れて悶うることなし。——沢の水が木を沈めてしまう形が大過です。君子はこれに学び、独り立っても恐れず、世を離れても思い悩みません。

解説

大過は、限度を超えた重さがかかっている状態を示します。責任、期待、負債、あるいは無理な役割。どれも中央にいるあなたに集中し、支えは両端で弱くなっています。この卦は危機を告げますが、同時に道もあります。第一に、非常時だと認めることです。平時のやり方で耐えようとすると折れます。第二に、支えを補強することです。人を頼り、負担を分け、期限や条件を交渉し直してください。恥ずかしいことではありません。第三に、覚悟です。この卦は、独りで立っても恐れないという強い言葉を掲げています。周囲の理解が得られなくても、正しいと思う判断を通す場面があるでしょう。折れる前に、支える構造そのものを変えてください。

恋愛

関係に無理な負荷がかかっています。年齢差や立場の違い、片方への偏りが問題になりやすい時です。我慢で支えず、率直に話し合って重さを分け直してください。

仕事

業務が過重になり、体制が限界に近づいています。人員や期限の交渉を先延ばしにしないでください。非常時と認めて手を打てば道はあります。一人で背負い込むのは危険です。

アドバイス

折れる前に、支え方そのものを変えてください。

爻辞

第 1 爻

初六、藉くに白茅を用う、咎なし。——供え物の下に白い茅を敷きます。過剰なほど丁寧な下準備です。慎重すぎるくらいで、この時期はちょうど良いのです。

第 2 爻

九二、枯れたる楊、稊を生ず。老夫其の女妻を得。利ろしからざるなし。——枯れかけた柳から新芽が出ます。思いがけない若い力との結びつきが、状況を蘇らせます。

第 3 爻

九三、棟橈む、凶。——棟木がたわみます。補強せずに重さを受け続けた結果です。意地を張って一人で支えようとすれば、必ず折れます。今すぐ助けを求めてください。

第 4 爻

九四、棟隆し、吉。它有れば吝。——棟木が持ち上がり、危機を脱します。ただし他に色気を出せば台無しです。今は目の前の一点に集中してください。

第 5 爻

九五、枯れたる楊、華を生ず。老婦其の士夫を得。咎もなく誉もなし。——枯木に花が咲きます。見た目は華やかでも実りは乏しく、咎められもしませんが称賛もありません。

第 6 爻

上六、過ぎて渉り頂を滅す、凶なれど咎なし。——川を渡りきれず、頭まで水に沈みます。結果は凶ですが、志のための犠牲であれば責められることはありません。