第 30 卦 · 離為火

離 · Lí

光明依拠明晰情熱
1
2
3
4
5
6

彖辞

離は貞しきに利ろし、亨る。牝牛を畜えば吉。——火は何かに付いて燃えます。正しさを守れば通じます。牝牛を養うような柔順さを保つことが、この明るさを長持ちさせる条件です。

象辞

明両つながら作るは離なり。大人以て明を継ぎて四方を照らす。——太陽が続けて昇る形が離です。大いなる人はこれに学び、その明るさを絶やさず受け継いで、四方を照らします。

解説

離は光と明晰さの卦です。物事がはっきり見え、才能が輝き、注目が集まります。同時にこの卦は、火が単独では存在できないことを教えます。薪があるから燃えるように、あなたの輝きも、拠り所となる仕事や人や場に支えられています。ですから、自分の力だけで光っていると考えないでください。何に付いているのかを自覚し、その土台を大切にすることが、明るさを保つ条件です。もう一つの注意は激しさです。火は燃え上がりやすく、消えるのも早いのです。感情が高ぶるとき、鋭い言葉が人を焼きます。柔順さを養いなさいという卦辞の言葉は、この激しさへの処方です。日々一定の火加減を保ち、周囲を照らし続けてください。

恋愛

情熱が高まり、関係が鮮やかに動きます。ただし燃え上がりやすく冷めやすい時です。激しい言葉は相手を傷つけます。穏やかさを保つことが長続きの鍵になります。

仕事

表現力や分析力が冴え、注目を集めます。発表や交渉には好機です。ただし自分を支える環境への配慮を忘れないでください。感情的な発言だけが評価を損ないます。

アドバイス

明るく燃えるほど、自分を支えている土台を大切にしてください。

爻辞

第 1 爻

初九、履むこと錯然たり。之を敬すれば咎なし。——朝の足取りが乱れています。予定が入り混じる中で、一つひとつ丁寧に扱えば、間違いは起きません。

第 2 爻

六二、黄に離く、元吉。——中庸の色に付いています。偏らず、派手すぎず、穏やかに輝く位置です。この卦で最も良い在り方で、大いに吉となります。

第 3 爻

九三、日昃くの離。缶を鼓ちて歌わざれば、則ち大耋の嗟き、凶。——日が傾きます。過ぎゆく時を嘆くばかりでは凶です。今あるものを楽しむ心を取り戻してください。

第 4 爻

九四、突如として其れ来如たり。焚如たり、死如たり、棄如たり。——突然燃え上がり、あっという間に消えます。急激な勢いは長続きしません。爆発的な行動は避けてください。

第 5 爻

六五、涙を流すこと沱若たり、憂え嗟くこと若たり。吉。——涙を流し、深く憂えます。しかしその真剣な悲しみが人の心を動かし、結果は吉となります。

第 6 爻

上九、王用て出征す。嘉きこと有りて首を折る。獲るは其の醜に匪ず。咎なし。——問題の中心だけを断ち、周囲は咎めません。処分の範囲を限る節度が、明るさを守ります。